2014年5月10日土曜日

最後に

最後に
こけましたね。
私は鈴置さんを高く評価してるんですけどね。
最後にこけてしまって残念です。
日本人の多くというか、ほぼすべての人はプロを含めて気付いていないことがあると思っております。
それはこの最後にあるでしょ。
右往左往した挙句に日本の植民地に転落したというそれですよ。
朝鮮人というのは事大主義だとよく言われますよね。
強い者大きな者へ媚び諂うという物ですけど。
何故だか日本人は日本が強い国、大きな国という意識がないんですよね。
朝鮮から見ますと、大日本帝国は日清日露に勝った強い国なんですよね。
李朝500年の間清国の使者に土下座していたのにその国に勝った上に近代において始めて有色人種が白人の国に勝ったのもはじめてだったのですね。
朝鮮が日本に事大するのはある意味当然でしょうね。
そう今中国に事大しているのと同じですがな。
転落じゃないある意味歴史の必然ですがな。
鈴置さんしっかりしてね。
後は仰るとおりですな。
早読み 深読み 朝鮮半島

オバマが帰ると即、習近平に秋波を送った朴槿恵
読者からの質問に答えて(11)
2014年5月8日(木)

 オバマ大統領訪韓の際にも「中国への忠誠心」を隠さなかった朴槿恵(パク・クンヘ)大統領。やはり中国が仕掛けていた。韓国の迷走を読者と読み解く。
"今カレ"気遣う韓国
鈴置:4月28日午前、聯合ニュースは「韓国政府は上半期中の韓中首脳会談開催を目指して動いている。早ければ5月末にも習近平国家主席が訪韓する」と伝えました。オバマ大統領は4月26日の土曜日まで韓国にいましたから、日曜日を入れて2日後のことです。

元カレが帰ったら直ちに今カレを家に呼ぶ感じですね。「オバマがウチに来ていたけれど、本当はあなたの方が大事。誤解しないでね」と中国に弁解したということですか。

鈴置:その通りです。韓国政府はオバマ大統領の日本国賓訪問を邪魔するために「不公平だ。韓国にも来てくれ」と米国に要求しました(「『歴史は棚上げしろ』と韓国に命じた米国」参照)。
 米韓両国政府がオバマ訪韓の日程を詰めていた最中の2014年1月末、習近平国家主席が突然、朴槿恵に「誕生日を祝う」親筆の手紙を送り、その中で「年内の訪韓」を約束しました。
 中国の狙いはもちろん、米韓首脳会談によって韓国が米国側に引き戻されないようにすることです。
 「うしろに『中韓首脳会談』が控えていれば、朴槿恵も恐ろしくてオバマの言いなりにはならないだろう」との判断でしょう(「『米国の怒り』を日本のメディアで知った韓国人」参照)。
 だから4月末時点では「習近平訪韓」はもうニュースではありません。オバマが帰った瞬間に韓国政府が「すぐにも習近平が来る」とメディアに書かせたことが「ニュース」なのです。
非常識な電話の公開
北の核に関し電話したのでしたね。
鈴置:ええ、青瓦台(大統領府)は「北朝鮮の核実験を抑えてほしい、と中国に依頼するためだった」と韓国メディアに説明しました。きっと、それも理由の1つだったのでしょう。
 でも、そうだとしたら「電話の公開」は外交常識から外れます。「中国経由で圧力をかけた」と発表すれば、北朝鮮の面子を潰します。かえって北を核実験に追い込む可能性が高いのです。
 これから考え「米国よりも中国が大事」との姿勢を世界中に示し中国のご機嫌をとるのが最大の目的だった、ということと思います。オバマ訪韓の2日前の「習近平への電話」にしても、訪韓2日後の「中韓首脳会談の早期開催」にしても。
中韓首脳会談に関し、中国側は何か反応しましたか?
鈴置:実に素早く4月28日に、つまり聯合ニュースが「習近平が5月にも訪韓」と流した日に、邱国洪・駐韓中国大使が予定されていた韓国記者との会見で「中韓首脳会談は6月から9月の間で調整中」と語っています。
 「一刻も早く来てほしいという、朝鮮王の忠誠心はよく分かった。だが、皇帝は忙しいのだ。そんなに早くは行けない。焦るな。夏まで待て」と答えた格好です。
ついに米韓同盟にクサビ
「韓国はもう取り込んだ」と考えて、中国は鷹揚に構えているということですか?
鈴置:まだ中国は、そこまでの自信は持っていないでしょう。米韓離間策をこまめに繰り出しています。
 米韓両国は定例の合同演習を今年も2月24日から4月18日まで実施しました。中国は韓国に対し、この合同演習を中断するよう要求しました。
 4月11日に開いた、6カ国協議の中韓だけの首席代表会談で、中国側は米韓合同演習が朝鮮半島の緊張を高める原因になるとして中断を求めました。聯合ニュースが北京発で報じています。
 4月15日には中国外交部のスポークスマンが定例会見で、つまり公の席で「我々は情勢の緊張を高めるどんな行為も反対だ。この時期の合同演習実施に賛成できない。また同様に、核実験しようという危険な動きにも賛成できない」と述べました。
ついに、という感じです。4月25日のオバマ訪韓を目前にして、中国は米韓同盟に露骨にクサビを打ち込み始めたのです。
 合同演習は米韓同盟の要です。この演習で北朝鮮の挑発、南進を防いでいます。だのに中国が「合同演習も核実験もともに半島の緊張を高める悪い行いだ」と言い出したのです。
 今後、米韓合同演習をやめることになれば米国による抑止力は大きくそがれます。韓国にとって米韓同盟のありがたみは一気に減少します。もちろん、それが中国の狙いですけど。
恐中症の韓国と猿芝居の米国
脅せば韓国が演習中断を受け入れると中国は思ったのでしょうか。
鈴置:今回は受け入れなくとも、何度も言えばボディーブローのように効くと考えているでしょう。
 例えば、次の中韓首脳会談。朴槿恵大統領が習近平主席に「北朝鮮の核武装阻止」を訴えるのは確実です。その時、習近平主席は交換条件として「米韓合同演習の中断」を持ち出す公算が大です。その伏線でもあるのでしょう。
朴槿恵大統領が「分かりました。今後は合同演習はやめます」と答えるでしょうか。
鈴置:現段階でそうは言わないと思います。よほどの圧力か、よほどの反対給付がない限り。ただ、今は韓国が「北が4回目の核実験をするかもしれない」と危機感を高めている時です。中国は韓国のその弱みを見逃さず、付け込んだのです。
 「演習中断の要求」は米国に対する当てつけでもあります。米国は「凶暴な指導者が核を持ちかけている北朝鮮」を名分に日―米―韓の3国軍事体制を作ろうとしています。実際は中国包囲網ですが、そう言えば恐中症に罹った韓国は参加しませんからね。
 この北朝鮮を悪役にする米国の手法を、中国は逆手に取ったと言えます。「だったら危ない奴を心理的に追い詰める米韓合同演習もやめたらどうだ」と"猿芝居"を続ける米国に言い返した形です。
 中国政府の攻撃対象は合同演習には留まらないでしょう。いずれ「在韓米軍そのものが北を心理的に追い詰める危険な存在」と言い出すと思います。その次は「米韓同盟こそが……」と言うのも見えています。
怯える韓国から一札?
米韓合同軍事演習をやめたら、北朝鮮が核実験をしないという保証はあるのですか?
鈴置:そんなものはありません。北はとにかく核を持ちたいのであって、米韓が演習するかどうかは関係ありません。
 ただその現実とは関係なしに、今後、韓国が中国の威嚇に耐えかねて演習中断をのむ可能性が高まります。韓国人は日増しに中国側に引き寄せられているからです。米国もそう考えたフシがあります。
 4月の米韓首脳会談後に発表された「Joint Fact Sheet」(英語)の「A Strong, Capable Alliance」の項に、微妙なくだりがあります。以下です。
• Both the United States and Republic of Korea continue to develop interoperability and readiness through the use of annual joint and combined exercises such as Ulchi Freedom Guardian, Key Resolve, and Foal Eagle.
 米韓両国が「(戦力の)相互運用性の向上に努める」と約束した部分です。「キー・リゾルブやフォール・イーグルなど、毎年の合同演習を通じて」ともうたっています。
 しかし、敢えて「合同演習を通じて」と書く必要はないのです。当然のことだし、相互運用性は「合同演習」に限らず、装備の共用化などを通じても高まるものですから。
 この不要とも思える文章は、米国が韓国から「中国に脅されても合同演習はやめません」と一札とった部分、とも読めるのです。反対に、北朝鮮への圧力を維持したい韓国が米国に入れてもらったと言う見方もありますが。
朴槿恵の約束は空手形か
4月下旬のオバマ大統領のアジア歴訪は成功だった、という評価が多いようです。
鈴置:フィリピンとは同盟関係を再開しました。日本とはそれを固めました。マレーシアとも安全保障で協力する体制を整えました。いずれも中国への牽制に威力を発揮するでしょう。ただ、その意味で韓国訪問だけは成果なし、厳しく言えば失敗だったと思います。
 韓国に対して米国は「同盟国の証しを見せろ」と求めました。中国の顔色を見る韓国は、しぶしぶ証文にサインしましたが、それが紙くずになる可能性があるのです。
鈴置さんは「オバマの前で『中国が頼み』と言い切った朴槿恵」でも「米韓の合意は空手形になるかもしれない」と書いていますね。
鈴置:今回の米韓合意は非常に大事なポイントなので――韓国が米国側に戻るかどうかの分水嶺にあたるので、もう一度、説明します。

ある朝、反日に気付いた韓国
鈴置:米国の突きつけた踏み絵は2つでした。日本との軍事情報共有とミサイル防衛(MD)です。まずは軍事情報の問題です。「Joint Fact Sheet」(英語)の「A Strong, Capable Alliance」の項で、米韓両国は以下のように合意しました。
• In order to respond to the North Korean nuclear and missile threats, the United States and Republic of Korea recognize the importance of trilateral information sharing among the United States, Republic of Korea, and Japan in a way that contributes to a comprehensive and cooperative response against such threats.
 韓国は「北の核ミサイルを防ぐためには日本との軍事情報の交換も重要だと認識しています」と言わされ――要は「日本と軍事協定を結ぶ方向で努力します」と約束させられたのです。
 これにより米国は日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA、通称「情報保護協定」)の締結に、再び道を拓きました。米国主導下で2012年6月に結ぶはずだったのですが、韓国が署名当日になって突然拒否し宙に浮いた協定です。
 韓国政府は「反日の情緒が解消されていない」ことをドタキャンの言い訳にしました。しかし、名うての反日国家で、ある朝突然に政府が国民の反日に気が付きました、というのも噴飯ものの話です。
簡単に恐喝に屈した韓国
 本当は日韓軍事協定が自らの包囲網の土台となると見た中国の圧力が原因でした(「中国に『日本と軍事協定を結ぶな』と脅される韓国」参照)。
 当時、中国の環球時報は「韓国に及ぼす手段を中国は数多く持つ。李明博(イ・ミョンバク)政権による中国に対する非友好的な動きを韓国の内側から止められない場合、中国はそれらの手段を使って自らの立場を明らかにせねばならない」とまで書いたのです。
 恐喝そのものです。水面下の圧力も相当なものだったでしょう。それ以降、日本との軍事協定に賛成していた韓国の保守メディアが、一斉に反対派に変わりました。韓国の「離米従中」はここから本格化したと言っていいのです。
 ちなみに当時の韓国紙によると、韓国政府のドタキャンは与党で次期大統領候補と目されていた朴槿恵氏の強い反対のためでした。
韓国に舐められた米国の苦労
日韓軍事協定がとん挫したのは李明博政権時代の話だけれど、朴槿恵氏がキーパーソンだったのですね。
鈴置:日本ではあまり知られていませんが、そこが重要な点です。この事件により、韓国内では「朴槿恵は親中反日」との見方が固まりました。そして半年後に朴槿恵氏が大統領になったのです。
 この協定を結ぼうと言い出す軍人や役人はいなくなりました。協定に限らず、韓国の官界では中国に対しては揉み手する一方、日本とは距離をとる、あるいは侮蔑して見せるのが常道となったのです。

 反日で偽装した「朴槿恵の離米従中」には米国も苦労しました。2013年9月以降、5カ月間に渡ってヘーゲル国防長官、バイデン副大統領、そしてケリー国務長官の3人が訪韓しては協定を日本と結ぶよう、大統領の説得を試みました。
 にもかかわらず、「従軍慰安婦」を名分に拒否され続け、今回ようやく「大統領訪韓カード」を切ることで、ある程度の格好を付けたのです。
 しかし、米韓首脳会談後の共同記者会見で、朴槿恵大統領は以下のように語って、米国との合意に条件を付けたのです(「オバマの前で『中国が頼み』と言い切った朴槿恵」参照)。
• 従軍慰安婦問題に対し(日本が)何か実質的な提案を持って誠意ある努力をなした時に、信頼の絆が生まれ「協力しよう」という動力となるであろう。
 「慰安婦問題で日本が譲歩しない限り、軍事協力は進めない」という意味です。私はテレビの生中継を見ていましたが、朴槿恵大統領がこう切り出した瞬間、オバマ大統領がぎょっとして朴大統領を見たように思えました。
 せっかくの合意が、これまでと同じ言い訳でまたひっくり返されるのか――とげっそりしたのではないでしょうか。
ちらつく中国の影
日韓軍事協力は再び宙に浮く、ということですか。
鈴置:その可能性が結構あると思います。大統領が「譲歩なしでは進めるな」と言っているのですから、下僚が勝手に進めるわけにはいきません。
 実際、韓国国防部のスポークスマンは4月28日の会見で日本との軍事情報共有に関し、実現には「日本が歴史問題で韓国国民を納得させ得る前向きの対応をとることが条件だ」と述べるなど、「Joint Fact Sheet」の約束から後退し始めています。
 もっとも、韓国から合意を勝ち取ったと信じている米国は、日―米―韓の軍事協力をとにかく前に進めようとするでしょう。
 例えば、次期駐韓大使に内定したリッパート国防長官首席補佐官は「5月30日からシンガポールで開くアジア安全保障会議で米日韓の3カ国国防相会談の開催を希望する」と4月30日に述べています。
 でも、中韓首脳会談を控える朴槿恵大統領が、中国の嫌がる3カ国軍事協力を進めるとは考えにくいのです。韓国の動きには中国の影がどんどん差すようになっています。
 今回の米韓首脳会談を前に、日米韓の安全保障の実務者は軍事情報の問題も含め協議しました。一時期、韓国メディアは「米国を橋渡し役とし3カ国が情報を共有する協定を結ぶ方向だ」と報じていました。
 この頃は韓国も米国の顔を立てるつもりだったのでしょう。何せ、自分の国を守ってくれている国の大統領が、予定を変更してわざわざ来てくれるのですから。
 しかし、中国が「米韓合同演習をやめろ」と韓国を脅した直後から、日本との軍事情報共有に関しても、韓国側から出てくる情報は一気にトーンダウンしました。結局、協定は結ばれず「軍事情報が重要との認識」に留まったのです。
韓国にもイージスはあるが……
もう1つの踏み絵、ミサイル防衛(MD)も実現は怪しい、と鈴置さんは書いています。
鈴置:まずは「オバマの前で『中国が頼み』と言い切った朴槿恵」で日本の専門家が指摘した「韓国型MD」などというものは誤魔化しの産物だ、という理由からです。
 さらに、日本との軍事情報の共有が進まないと韓国のMD実現も困難、という構図になっているのです。韓国が北のミサイルの弾道を正確に知るには、米国だけではなく日本からの情報も必要だからです。MDと軍事協定は根でつながった問題なのです。
 有事に北朝鮮は北東部と北西部のミサイル基地から、同時に多数のミサイルを韓国に発射するでしょう。その際、米国のイージス艦だけでは数が不足し、情報を収集しきれない公算が大です。
 結局、日本海などに展開した海上自衛隊のイージス艦が得る情報も韓国には必須となるのです。なお、韓国海軍も一応イージス艦を持っていることになっていますが、能力には疑問符が付いています。
 MDに対しても、もちろん中国が大反対します。米韓の「Joint Fact Sheet」(英語)の「A Strong, Capable Alliance」の項によれば、韓国は独自のMDを構築するが、米国と相互運用性を確保する――ことになりました。
 韓国は中国に向かって「これは韓国型です。米国主導のMDに入るのは断りました」と弁解するつもりでしょう。しかし、本当に相互運用性を確保すれば、つまりは米国とシステムを一体化すれば、米国主導のシステムに参加したのと同じことです。
米中間で迷走始める韓国
 中韓首脳会談で習近平主席はここを徹底的に追及することでしょう。朴槿恵大統領がそれに耐えられるかどうか――。
 ことに旅客船「セウォル号」の悲惨な事故と、それへの対応のあまりのまずさで政権は発足以来の苦境に立っています。打開するため、韓国政府は外交で予想外の動きに出る可能性があります。
 米国の大統領に会えばその要求をのみ、中国の国家主席と会えば米国との約束をほごにする――そんな迷走が始まるのではないか、と心配する韓国人が増えています。
 米国や国民に迷走を言い訳する材料はもちろん「日本」です。仮に日本が「慰安婦」で何らかの譲歩をしても、韓国はへ理屈をこねて「譲歩になっていない」と言い出す。そして「日本が悪いから米国との約束を守れない」と弁解する可能性が大なのです。
 日・露・清が朝鮮半島で覇権を争った120年前も、当時の王様はそれらの間を右往左往して、最後は日本の植民地に転落しました。今、韓国のメディアは当時との類似を指摘し始めています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20130423/247115/?rt=nocnt